第五次厚木基地爆音訴訟

2020.09.28 厚木基地を利用した習志野降下訓練に抗議

9月15日(火)に厚木基地から陸自空挺部隊の隊員が米軍輸送機C-130で千葉県習志野演習地まで空輸され、そこでパラシュート降下訓練が行われました。

陸上自衛隊からのニュースリリースによると、その目的は「米空軍機を活用して、固定翼機からの降下回数の増加を図り、空挺作戦に必要な戦術技量の向上を図る」としています。そのため海上自衛隊厚木航空基地を拠点として実施したということです。

しかしそのようなことが許されてよいのでしょうか。

厚木基地を米軍も使う、陸自も使う、その上日米共同訓練でも使うとなると基地機能は強化される一方で、基地返還は遠ざかるばかりです。

このため厚木爆同や神奈川平和運動センターなど4団体が南関東防衛局へ抗議の申し入れを行いました。

2020年9月28日

南関東防衛局長

小波 功様

      厚木基地爆音防止期成同盟   委員長 石郷岡忠男

    第五次厚木基地爆音訴訟原告団   団 長 大波 修二

原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議

共同代表 高久 保

神奈川平和運動センター

代 表 福田 護

厚木基地を拠点とした自衛隊の降下訓練に抗議するとともに、その法的根拠の説明を

求める申し入れ書

 

基地周辺住民・自治体と、防衛本省との連絡調整業務における尽力、ご苦労様です。

とりわけ、私どもの要望・申し入れにその都度対応していただき、本省へ報告していただいていることに感謝申し上げます。

これまで、幾度となく貴職に申し入れを行ってきましたが、そのほとんどが米軍による違法爆音、危険な運用、約束違反などについてのものでした。しかし、今回は、米軍と陸上自衛隊が共同で実施した訓練に関するものです。

9月15日、横田基地所属のC130J輸送機が、厚木基地に飛来し、陸上自衛隊第1空挺団の隊員を乗せ、習志野演習場で降下訓練を行いました。午後、及び夜間の2度にわたって行われたと聞いております。

防衛省からは、昨年から5度にわたって同様の訓練が行われていたとし、問題がないかのように説明されていますが、有事にあって、米軍機に自衛隊員を搭乗させ降下させるということは、米軍の作戦に自衛隊を活用するということで、現行法制からはそれが可能とは読み取れません。

防衛省は空挺部隊の練成訓練としていますが、そうであれば米軍機を使用する必要はないはずです。

また、厚木基地は、自衛隊機・米軍機の騒音に長年苦しみ続けております。この間も、横田基地所属のC130Jや岩国基地所属のKC130Jが飛来・旋回し周辺住宅地に爆音を振りまいています。これ以上の爆音をもたらすような訓練は取りやめるべきです。しかも、今回は拠点として使用するということでは尚更です。爆音だけでなく、隊員の輸送などで周辺市街への負担の増加を招きます。

習志野演習場も民家に近接しています。同演習場での降下訓練では、演習場外に着地したこともあったと聞いています。厚木基地でもこの間海上自衛隊によるCARGO DROPが繰り返し行われています。住宅密集地の真ん中に位置する基地での訓練は不適当ではないかと思っています。

ついては以下の3点について申し入れます。

1 米軍機を使用した、陸上自衛隊空挺団による降下訓練を今後取りやめること。

2 厚木拠点とする他基地の航空機・部隊を活用する訓練を行わないこと。

3 住宅地に接する基地、演習場においては降下訓練・投下訓練は行わないこと

 

また、今回の訓練に関して疑問点をあげました。お答えいただきたいと思います。

1 有事の際、米軍機を使って自衛隊員を輸送し、目的地で降下させることは現行法制下で可能と考えているのか。可能であるとすれば、どの法律をどのように解釈するのか。

2 今回の訓練で、航空自衛隊のC130を使用しなかった理由は何か。

3 今回の陸幕広報室からのニュースリリースが9月11日金曜日だったが、実施は翌週14日の月曜日からであった。そのように緊急に訓練を実施した理由は何か。あるいは、ニュースリリースが遅れた理由は何か。

4 今回、空挺団を搭乗させたのは、横田基地ではなく厚木基地だったのはなぜか。

5 このような訓練を今後も実施する予定はあるのか。

厚木基地で米軍機に乗り込む陸自隊員(調査研究センター提供)
習志野演習地での降下訓練(リムピース提供)