P-1哨戒機の配備拡大
7月26日に厚木基地所属のP-1哨戒機が3機、鹿児島の海上自衛隊鹿屋航空隊に配置転換されました。P-1哨戒機が厚木基地以外に配備されるのはこれが初めてです。防衛省は今後、鹿屋に加えて八戸(青森県)、那覇(沖縄県)の両基地にもP–1哨戒機を配備する方針といいます。
防衛省では「鹿屋は南西海域の安全保障を担うので、中国の動きに対応するため導入を先行する」と説明。今年度内に5機に増やすといっています。
今回の鹿屋への配備のために、厚木基地ではP–1哨戒機を運用する第3航空隊が、鹿屋のP–3Cの搭乗員を受け入れ、P–1を運用するための「転換訓練」を数カ月間、継続。同時に、鹿屋に配備されるP–1の飛行試験などもしてきました。
今後は他の基地へ配備される機体や要員の訓練の場としての役割も担うことになります。
厚木基地のP-1哨戒機は現在22号機までが配備されていますが、70機程度が製造される見込みです。厚木基地にはこれ以上の受け入れは困難とみられていました。今後は他の海上自衛隊基地への配備が進むものとみられます。
P-1哨戒機はP-3C対潜哨戒機の機種更新のために製造されていますが、他の基地では新機種となるため、操縦方法、整備などの新たな訓練が必要です。そのためにP-1の飛行訓練がこれからも厚木基地で頻繁に行われることになり、騒音の増加が懸念されます。
写真は鹿屋基地に配置転換されたP-1哨戒機の21号機