次期固定翼哨戒機「P-1」の安全性及び厚木基地配備に関する申し入れ書
私たち厚木基地周辺住民は、長年にわたり違法爆音に苦しめられています。
「静かな空」を願う私たちの活動は、半世紀を過ぎても未だに終わりが見えません。司法によって、「受忍限度を超える違法爆音」という判決が繰り返し下されていても、私たち基地周辺住民の苦しみは全く解消されていません。
さらに、防衛省は今年度から次期固定翼哨戒機「P-1」の厚木基地配備を実施すると一方的に通告し、地元の理解を得るための努力をするといいながら、具体的な取り組みは何も行われておらず、なし崩し的に配備が強行されるのではないかと危惧しているところです。
しかし、先日、次期固定翼哨戒機「P-1」の機体に無数のひび割れが発見され、防衛省は「P-1」の配備時期を遅らせるとの新聞報道がありました。
厚木基地において性能評価が実施される以前より、機体の不具合が数多く報告されており、安全性に問題があるのではないかという私たちの指摘に対し、防衛省は一貫して、「改善策が施されており、安全性に問題はない」と回答してきました。安全性に問題がない機体が、なぜひび割れるのでしょうか。原子力発電所も安全だ、安全だと言われ続けていましたが、その安全神話はすでに崩壊しています。私たちの不安は増すばかりです。
つきましては、下記の通り質問と要請を致します。誠意ある明快な回答を早急に文書で求めます。
記
1.
厚木基地の「P-1」について直ちに飛行(性能評価)を中止すること。加えて、原因の究明、問題点が解消するまで、一切の飛行をさせないこと。
2.
性能評価、強度試験等の実態、実績、具体的内容、データ等を市民に明らかにすること。
3. 「P-1」の安全性に問題はないと一貫して主張していたが、その根拠となるものは何か。安全基準の根拠となる法令、基準等を明確に示すこと。
4. 国が地元自治体に通告した46文書を堅持し、厚木基地には自衛隊のジェット機を乗り入れないという原則に立ちかえり、「P-1」厚木基地配備を白紙撤回すること。
以上