第五次厚木基地爆音訴訟

横浜地裁判決

判 決・要 旨(厚木基地行政事件)

平成26年5月21日午後2時判決言渡し 第101号法廷
平成19年(行ウ)第100号(第1事件),平成24年(行ウ)第69号(第2事件)
各航空機運航差止等請求事件
横浜地方裁判所第1民事部 佐村浩之(裁判長) 倉地康弘  石井奈沙

1 当事者
原 告  藤田榮治ほか66名
被 告  国(処分行政庁 防衛大臣)

2 事案の概要
本件は,米国海軍及び海上自衛隊が使用する厚木基地の周辺住民67名が,厚木基地に離着陸する航空機の発する騒音により身体的被害及び睡眠妨害,生活妨害等の精神的被害を受けていると主張して,国(防衛大臣)に対し,主位的に,行政事件訴訟法(行訴法)に規定する抗告訴訟.(法定の差止訴訟又は無名抗告訴訟※)として, 自衛隊機の一定の態様による運航の差止め及び米軍機の一定の態様による運航のために厚木基地を使用させることの差止めを求め,予備的に,行訴法に規定する公法上の法律関係に関する訴訟(当事者訴訟)として,厚木基地における音量規制又はこれと同等の効果をもたらす国の公法上の義務の存在ないし原告らの公法上の義務の不存在の確認を求める事案である。
すなわち原告らは,主位的に,自衛隊機に関する差止請求として,①毎日午後8時から翌日午前8時までの間の運航,②訓練のための運航,③原告らの居住地におけるそれまでの1年間の一切の航空機騒音がWECPNL値※※で75を超えることとなる騒音を原告らの居住地に到達させる運航の差止めを求め,米軍機に関する差上請求として,①厚木基地のうち米軍の専用する施設及び区域への出入りのため以外の運航,② 毎日午後8時から翌日午前8時までの間の運航,③原告らの居住地におけるそれまでの1年間の一切の航空
機騒音がWECPNLの値で75を超えることとなる騒音を原告らの居住地に到達させる運航のために厚木基地を米軍に使用させることの差止めを求める。その上で,これらの差止請求が認められない場合に備えて,予備的に,当事者訴訟の一形態である給付訴訟として上記の各差止めと同じ効果をもたらす音量規制を求め, さらに,この給付訴訟が認められない場合に備えて,当事者訴訟の一形態である確認訴訟と′して上記の音量規制に相当する効果をもたらす国の公法上の義務の存在の確認ないしこれを裏返した原告らの公法上の義務の不存在の確認を求める。
※ 抗告訴訟のうち行訴法3条2項以下において個別の訴訟類型として法定され
ていないもの
※※航空機騒音の大きさないしうるささを示す指標の一つであるWeighted
Equivalent COntinuous Perceived Noise Level(加重等価継続感覚騒音レベル)の値のこと
これに対し国は,主位的請求に係る訴え(自衛隊機及び米軍機の双方)は法定の差止訴訟としても無名抗告訴訟としても訴訟要件を欠き不適法であるとして却下を求め,予備的請求に関しては,自衛隊機に関する請求に係る訴えは当事者訴訟としても訴訟要件を欠き不適法であるとして却下を求め:米軍機に関する請求に係る訴えは,当事者訴訟の一形態としての確認訴訟としては訴訟要件を欠き不適法であるとして却下を求める一方,当事者訴訟の一形態としての給付訴訟はその根拠となる主張自体に理由がないから当該請求を棄却すべきであるとして争つている。

3 判決主文概要(主文の文言どおりではない。)
1 本件各訴えのうち次の部分を却下する。
(1)米軍機に関する主位的請求(抗告訴訟としての差止請求)に係る部分及び予備的請求のうち公法上の法律関係に関する訴訟としての確認請求に係る部分(2)自衛隊機に関する予備的請求のうち公法上の法律関係に関する訴訟としての確認請求に係る部分
(3)口頭弁論終結までの間に厚木飛行場から離れた場所へ転居した原告(転居原告)による自衛隊機に関する主位的請求(抗告訴訟としての差止請求)に係る部分
2 防衛大臣は,厚木飛行場(厚本基地の中心部に防衛大臣が設置している飛行場)において,毎日午後10時から翌日午前6時まで,やむを得ないと認める場合を除き,自衛隊の使用する航空機を運航させてはならない。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は,第1,第2事件を通じ,これを6分し,その5を原告らの負担とし,その余を被告の負担とする。
5 本件訴訟のうち口頭弁論終結までの間に死亡した原告4名(死亡原告ら)による米軍機に関する主位的請求に係る部分及び自衛隊機に関する請求に係る部分は,いずれも当該原告の死亡日にその死亡により終了した。

4 判決理由要旨
(1)米軍機差止請求(主位的請求)に係る訴えについて
厚木飛行場に関し,国と来国との間に,国が米国に対してその使用の許可をするといつた行政処分が存在しないことはもとより,これに類似した仕組みさえ存在しないし,我が国の国内法令にもそのような行政処分の根拠となり得る規定は存在しない。したがって,米軍機差止請求に係る訴えは,存在しない行政処分の差止を求めるものとして不適法であり却下を免れない。
(2)米軍機に関する予備的請求について
給付請求は,厚木基地騒音第1次訴訟に関する最高裁平成5年2月25日第一小法廷判決によれば,国に対してその支配の及ばない第三者の行為の差止めを請求するものというべきであるから,主振自体失当として棄却を免れない。確認請求に係る訴えは,原告らの主張する紛争を解決する手段として給付請求というより適切な手段が存在する以上,確認の利益を欠き,不適法として却下を免れない。
(3)自衛隊機差止請求(主位的請求)に係る訴えについて
上記最高裁平成5年判決によれば、厚木飛行場における自衛隊機の運航に関する防衛大臣の権限の行使は,その運航に必然的に伴う騒音等について周辺住民の受忍を義務付けるものであるから,同権限の行使は,騒音等により影響を受ける周辺住民との関係において,公権力の行使に当たる行為である。これは判例によってその存在が認められた特殊な行政処分であり,当該住民は,無名抗告訴訟によりその差止めを請求することができる。
原告らが,かなり程度の高い航空機騒音により,①睡眠妨害,②会話,電話,テレビ視聴等の聴取妨害及び読書,学習等の精神作業の妨害から成る生活妨害,③不快感,健康被害への不安を始めとする精神的苦痛という被害を受けており,特に睡眠妨害は健康被害に直接結び付き得る相当深刻な被害といえることなどの本件の事実関係の下では,原告らの自衛隊機差止請求は,´ 防衛大臣が厚木飛行場において毎日午後10時から翌日午前6時までやむを得ないと認める場合を除き自衛隊機を運航させてはならない旨を命ずることを求める限度で理由がある。
(4)自衛隊機に関する予備的請求について
予備的請求のうちの給付請求は,その実質は上記自衛隊機差止請求と同じであるから原告らは,上記自衛隊機差止請求について本案の判断がされることを解除条件として当該給付請求の併合審理を求める趣旨であると解される。上記自衛隊機差止請求について本案の判断が行われ,解除条件が成就するので,当該給付請求は当裁判所の判断の対象とならない。次に,自衛隊機の運航は抗告訴訟の対象となる行政処分であるから,これに不服のある者は抗告訴訟を提起すべきであり, 目的を同じくする確認請求に係る訴えは確認の利益を欠き,不適法として却下を免れない。
(5)転居原告及び死亡原告らの訴えについて
厚木飛行場から離れた場所へ転居した転居原告は自衛隊機差止め’の訴えの原告適格を有しないので,その訴えは却下を免れない。
米軍機差止請求(主位的請求),自衛隊機差止請求(主位的請求)及び自衛隊機に関する確認請求に係る訴えは,いずれも居住地における被害の存在を理由に国に対し差止めを求める抗告訴訟として提起されたものであり,死亡原告らの当該訴えはこれを承継する余地がなく当然に終了するものである。本件訴訟のうちこれらの部分は当該原告の死亡により終了した。
以上

 

判 決 要 旨(厚木基地民事事件)
平成26年5月21日午後2時判決言渡し 第101号法廷
平成19年(ワ)第4917号(第1事件),平成20年(ワ)第1532号
(第2事件)各損害賠償等請求事件
横浜地方裁判所第1民事部 佐村浩之(裁判長)  倉地康弘  石井奈沙

1 当事者
原 告  藤田榮治ほか6992名
被 告  国

2 事案の概要
本件は,米国海軍及び海上自衛隊が使用する厚木基地の周辺住民6993名が,厚木基地に離着陸する航空機の発する騒音により身体的被害及び睡眠妨害,生活妨害等の精神的被害を受けているとして,国に対し,国家賠償法2条1項に基づき,居住期間中に生じた損害及び将来生ずべき損害の賠償を求め(損害額は一律に1名につき1か月当たり慰謝料二万円と弁護士費用3000円の合計2万3000円としている)そのうち75名がこれに加えて人格権に基づき厚木基地における航空機の離着陸等の差止め(毎日午後8時から翌日午前8時までの問,一切の航空機の離着陸及びエンジンの作動の禁止)及び音量規制(原告らの居住地に7 0dBを超える一切の航空機騒音を到達させることの禁止)(以下,併せて「差止等」という。)を求める事案である。
これに対し国は,将来(口頭弁論終結日の翌日である平成25年9月3日以降)の損害の賠償請求及び自衛隊機の差止等の請求に係る訴えは不適法であるとして却下を求め,米軍機の差止等の請求は主張自体理由がないとして棄却を求め,過去(平成25年9月2日まで)の損害の賠償請求については,原告らが航空機騒音によって受けている影響は受忍限度内にとどまるとして請求の全部の棄却を求めるとともに,仮に国家賠償法2条1項の賠償責任が生ずるとしても,原告らの一部は厚木基地における航空機騒音等を認識しあるいは認識することができたのに厚木基地の周辺に転居してきたなどとして危険への接近の理論に基づく免責又は賠償額の減額を主張し,さらに,住宅防音工事への助成を始めとして国が行ってきた厚木基地の周辺対策等の諸般の事情に照らせば原告らの主張する慰謝料及び弁護士費用の額は過大であるとして争っている。

3 判決主文概要(主文の文言どおりではない。)
1 本件各訴えのうち次の部分を却下する。
(1)自衛隊機の差止等の請求に係る部分
(2)平成25年9月3日以降に生ずべき損害の賠償請求に係る部分
(3)原告らのうち厚木基地騒音第3次訴訟の原告にもなっていた者が,第3次訴訟の確定判決で賠償請求が認容された期間と重なる期間について賠償請求をしている部分
2 被告は各原告(ただし,フィリピン人原告4名を除く。)に対し次の金員を支払え。
(1)判決別紙損害賠償認容額一覧表E欄(総計欄)記載の金員※
(2)第1事件原告らについては,判決別紙損害賠償認容額一覧表のA欄記載の金員(平成17年12月31日までの損害)に対する平成18年1月1日から,B欄記載の金員(平成18年中の損害)に対する平成19年1月1日から,C欄記載の金員(平成19年中の損害)に対する平成20年1月1日からいずれも支払済みまで年5%の割合による金員,第2事件原告らについては,同別紙のA欄記載の金員(平成18年4月30日までの損害)に対する同年5月1日から, B欄記載の金員(同日~平成19年4月30日の損害)に対する同年5月1日から,C欄記載の金員(同日~平成20年4月3o日の損害)に対する同年5月1日からいずれも支払済みまで年5%の割合による金員
※ 総額約70億円である。これに対し,平成25年9月2日までの期間に対応する原告らの請求額は総額約162億円である。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は,第1,第2事件を通じ,フィリピン人原告4名に生じた費用は同原告らの負担とし,損害賠償とともに差止等を請求する原告らに生じた費用はこれを4分し,その3を同原告らの,その余を被告の負担とし,その余の原告らに生じた費用はこれを8分し,その5を同原告らの,その余を被告の負担とし,被告に生じた費用はこれを3分しりその2を原告らの,その余を被告の負担とする。
5 この判決は,第2項に限り,被告に送達された日から14日を経過したときは,仮に執行することができる。

4 判決理由要旨
(1)差止等について
厚木基地騒音第1次訴訟に関する最高裁平成5年2月25日第一小法廷判決によれば,自衛隊機の差止等の請求に係る訴えは不適法であるから却下を免れず,米軍機の差止等の請求は主張自体失当として棄却を免れない。
(2)過去(口頭弁論終結日である平成25年9月2日まで)の損害の賠償請求について
ア 厚木飛行場(厚本基地の中心部に防衛大臣が設置している飛行場)は国家賠償法2条1項にいう「公の営造物」であるから,最高裁昭和56年12月16日大法廷判決(大阪空港事件)等の判例によれば,その使用及び供用の結果第二者(周辺住民はこれに当たる。)に社会生活上受忍すべき限度を超える被害が生じ,これが違法とされる場合,設置。管理者であぅ国は賠償責任を免れない。その賠償義務の有無を判断するに当たっては,侵害行為の態様と侵害の程度,被侵害利益の性質と内容,侵害行為の持つ公共性ないし公益上の必要性の内容と程度等を比較検討するほか,侵害行為の開始とその後の継続の経過及び状況,その間に採られた被害の防止に関する措置の有無及びその内容,効果等の事情をも考慮し,これらを総合的に考察してこれを決すべきものである。
防衛施設庁長官が平成18年の告示によって指定した厚木飛行場に係る第一種区域の内側(「75W以上の地域」という。)に居住する住民は,本件で問題となる期間(平成17年1月1日以降)を通じて,WECPNL値※75以上の航空機騒音にさらされており,これは,WHO(世界保健機関)のガイドラインの設定している値や環境基準の値に照らしてもかなり程度の高い航空機騒音である。その被害の性質と内容は,①睡眠妨害,②会話,電話,テレビ視聴等の聴取妨害及び読書,学習等の精神作業の妨害から成る生活妨害,③不快感,健康被害への不安を始めとする精神的苦痛が中核であり,睡眠妨害は健康被害に直接結び付き得る相当深刻な被害といえるし,これらの被害は相互に有機的に関連し,影響し合って,生活の質を損なわせている。したがって,原告らを含めた周辺住民(約24万4000世帯)
が受けている被害は,健康又は生活環境に関わる重要な利益の侵害であり,生命,身体に直接危険をもたらすとまではいえないものの,当然に受忍しなければならないような軽度の被害であるとはいえない。
※ 航空機騒音の大きさないしうるささを示す指標の一つであるWeighted Equivalent Continuous Perceived Noise Level(加重等価継続感覚騒音レベル)の値のこと
厚木飛行場における米軍機及び自衛隊機の運航には公共性ないし公益上の必要性があるが,それにより厚木飛行場の使用及び供用の違法性が否定されることはない。
この航空機騒音による被害は昭和30年代半ばから現在まで継続している。国は各種の対策を実施してきているが,このうち住宅防音工事に対する助成は,防音工事を実施した住民に対しては被害対策として有効なものといえるが,防音工事には部屋を密閉することに伴う負の効果もあるため被害の防止対策としては限界がある。
他の対策は被害を軽減する効果を有するものとして評価することは困難である。
以上の諸般の事情等を総合的に考察すると,平成17年1月1日以降現在までの厚木飛行場の使用及び供用は,少なくともそのP周辺の75W以上の地域に居住する住民に社会生活上受忍すべき限度を超える被害を生じさせるものとして違法な権利侵害ないし法益侵害である。したがって,国は, 75W以上の地域への居住を根拠として賠償請求をする原告らに対する賠償責任を免れない。
イ 国は,被害者がある場所に危険が存在することを認識しながら又は過失によってこれを認識しないであえてその場所に入って危険に接近し,そのために被害を被ったときは,加害者の賠償責任を減免することができるとするいわゆる危険への接近の理論を根拠として,一定の時期以降に厚木飛行場周辺の75W以上の地域に居住するに至った原告らの請求につき国の賠償責任の減免を主張する。しかし,厚木飛行場周辺の75W以上の地域に転入しようとする者の中には厚木飛行場の存在自体を知らない者が少なくないと考えられること,その存在を知っていたとしても米軍機や自衛隊機の発する騒音の実態はある程度継続して居住しなければ感得できないものであること,その居住地に居住したのは親族が近くに住んでいるなどの事情があることなどを考慮すると,危険への接近の理論により国の免責を認めることはできないし,被害の重大性,違法な侵害状態の継続に加え,厚木飛行場周辺における環境の保全に関する一般的な責務を国が果たしているとはいい難いことを考慮すると,損害額の減額を認めることもできない。
ウ 慰謝料の額は,原告らそれぞれの居住する地域における騒音の大きさに応じて,共通する最小限度の被害の程度に対応するものとして,基準となるべき1か月当たりの慰謝料額を次のとおり定める。
WECPNLの値が75~ 80の地域 4000円
WECPNLの値が80~ 85の地域 8000円
WECPNLの値が85~ 90の地域 1万2000円
WECPNLの値が90~ 95の地域 1万6000円
WECPNLの値が95以上の地域 2万円
一方,住宅防音工事には航空機騒音による被害を軽減する効果があり,国の助成により防音工事を実施した住居に居住する原告らは国の負担によって利益を得ているといえるから,慰謝料の算定に当たりこれを考慮すべきであり,防音工事を実施した室数に応じて上記の基準慰謝料額から減額をする。すなわち,最初の1室につき10%を減額し, 2室日以降につき1室増加するごとに5%を減額するが,助成を受け得る防音工事が5室を限度とすることなども勘案し,合計で5室以上となる場合は一律に30%を減額する。
工 弁護士費用は,請求認容額の10%を認める。
オ 原告らの中には外国人(7か国)力れヽるが,このうちフィリピン人については同国の法制度に照らして国家賠償法6条にいう「相互の保証」があるとはいえないので,その請求は認められない。
力 原告らのうち厚木基地騒音第3次訴訟の原告にもなっていた者が,第3次訴訟の確定判決で賠償請求が認容された期間と重なる期間について賠償請求をしている部分については,既に確定判決が存在し重ねて請求をすることに訴えの利益が認められないので,訴えを不適法として却下する。
(3)将来(平成25年9月3日以降)の損害の賠償請求について
「飛行場等において離着陸する航空機の発する騒音等により周辺住民らが精神的又は身体的被害等を被っていることを理由とする損害賠償請求権のうち口頭弁論終結の日の翌日以降の分については,将来それが具体的に成立したとされる時点の事実関係に基づきその成立の有無及び内容を判断すべく,かつ,その成立要件の具備については請求者においてその立証の責任を負うべき性質のものであって,このような請求権は将来の給付の訴えを提起することのできる請求権としての適格を有しない。」とする判例(前掲の大阪空港事件の最高裁判決及び最高裁平成19年5月29日第二小法廷判決)に照らして検討すると,原告らの将来の損害の賠償請求は,将来の訴えを提起することのできる請求権としての適格を有しないので,不適法であり,訴え却下を免れない。
以上